
地元飯のランチが終わり、彼女はオフィスに戻って行った。
別れ際に『ウェット・マーケット』(=生鮮市場)の場所を教えてもらい、観塘の駅の反対側を目指した。
わざわざ「ウェット」をつけるのは「スーパー・マーケット」や「問屋街」との区別かな。
アジアでは「市場」をこう呼び、ヨーロッパでは「フレッシュ・マーケット」や「オープン・マーケット」などと呼ぶ。
ショッピング・モールやオフィス・ビルが陣取っている南側とは異なり、
北側は公団のアパートやコンドミニアムが肩を並べる住宅エリアのようだ。
これまた蛇足だが「マンション」は日本語、英語だと「豪邸」を意味する語になるので、
集合住宅は通常「アパートメント」と呼び、分譲など豪勢なものは「コンドミニアム」と呼ばれる。

住宅街に沿うように商店街が伸び、その裏手に生鮮品や食料品を扱う小売店が軒を連ねている。
「市場」というよりも昔ながらの八百屋や精肉屋、鮮魚店が肩を並べたごった煮的な商店街っぽく、
生活感丸出しで、一気に雑然とした感じに包まれた。
一応「市場」(写真4)を中心に小売店は広がっているようで、いわゆる「場外」の店の方がエネルギッシュな様子。
整然とした南側と比べ、客層が一気に年齢を重ねた感じに。
オシャレな飲み物片手のOLや流行りものを手にした女子学生の姿はすっかり消えてしまった。

ああ、それにしても「市場」というのはどうしてこう胸が躍るのだろう。
ニオイ、ノイズ、色合い、売り子の声、人熱れ・・・、一瞬でも生活を垣間見た気になれるからだろうか。
グダグダ語るよりも、あとは画像の説得力におまかせ。

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「街街市」と書かれた市場の中はさらにディープな感じ。

中華系の方は「肉」そのものを見て買うのがお好み、「パック詰め」のものをあまり良しとはしない。

店先にはできたてのお惣菜も並ぶ、夕食のおかずに、あるいは小腹対策の一品かな。

「干したものはなんでも旨くなる」、中華四千年の知恵でござい。
瑞和街街市
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この記事へのコメント
taharas
1999年~2000年、香港に単身赴任してマンションで
自炊生活していました、タイ香米と各種惣菜大好きでした。
1999年は雲景道から電車通勤、2000年には海富から徒歩
通勤で楽しかった、食べ物が美味しくて帰国後痛風予備軍に・・
delfin
わたしも元シンガポール在住なので、ローカルの味は懐かしくて仕方ありません。
(って、しょっちゅう「里帰り」(笑)しておりますが)
白飯大好きなので、駐在は不安でしたが、
暮らしてしまうと、向こうのオカズにはタイ米が合うつくりで・・・
帰国後、日本のご飯が「重くって食べ疲れる」という変化が!