
カナブの町の北にある『Mount Carmel Junction』で飲み物とサンドウィッチを買い込んだ。
ここは北へ向かえば『ブライス・キャニオン』、西に『ザイオン』、南は『カナブ』という分岐点。
国立公園内は売店もレストランもあるかわからないことと、
トレッキング・ロードを歩く可能性もあるので、飲料は多めに買い込んでおいた。
もちろんガス・ステーションもあるとは思えないので、相棒のお腹もいっぱいにしておいた。

ほぼ一本道、予定の1時間半より少し早く『Bryce Canyon National Park』に到着、
ゲートで入場料$30を払い、中に進んだ。
ゲートやビジター・センターに近い『サンセット・ポイント』、『サンライズ・ポイント』、
『インスピレーション・ポイント』はツアー・バスが横付けされ、団体客で混み合っている。
記念写真にもってこいの場所で中華系韓国系のご一行がスマホ片手に写真撮影に夢中だ。

「一番奥の『ブライス・ポイント』まで行っちゃったほうがいいわよ」
料金を払う際、うまい回り方を尋ねたらゲートのスタッフはそう答えてくれたので迷わず、最奥部へ。
ここまでくるとすれ違う人もまばら、風景はほぼ貸し切り。
フォト・スポットになるところでは順番を譲りあったり、家族写真を頼まれたり、のどかな雰囲気。
ただし標高が2500m前後と高く、気温も12~3度しかなく、風が強い。
遊歩道はリッジの上を歩くような形になので、風に吹きさらされ、体感温度がかなり低く、
一眼レフを握っている手がみるみる悴んでいく。
カナブの町は標高1500m、今朝の気温は18度だったので、1時間半で初冬に落とし込まれた気分だ。

たまらずクルマからウインド・ブレーカーとフェイス・マスクを取り出し、自己防衛。
それよりも太っちょアメリカンたちは寒さよりも息が切れるご様子、ちょくちょく見かけ、腕を貸す。
標高的には「高地トレーニング」できる環境だから彼らの身にはツライのだろう。

ラパスやクスコを訪問した経験からすると「空気が薄い」というほどではなく、
それよりも吹きすさぶ風と寒気に負けないよう、遊歩道を小走りで写真撮影を続けた。
その姿を見て、すれ違う太っちょたちは呆れ気味のウンザリ顔をみせていた。
あとはただただ歓喜の写真撮影、みなさまも駄文より『プライス・キャニオン』をご堪能あれ。




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